コラム
2.272026
赤字決算だと経営事項審査の評価は大きく下がりますか?

決算が赤字になってしまった期に経営事項審査を受ける場合、どの程度評価が下がるのか気になる方は多いです。
結論から言うと、赤字決算は経営事項審査の評点、特に経営状況分析(Y点)に影響を与えます。ただし、赤字だからといってすべての評点が壊滅的に下がるわけではなく、影響の範囲は限定的です。
赤字が影響する評点の範囲
経営事項審査のうち、赤字決算が直接影響するのは主に以下の部分です。
経営状況分析(Y点)では、純支払利息比率・負債回転期間・売上高経常利益率・自己資本対固定資産比率・自己資本比率・営業キャッシュフロー・利益剰余金の7つの指標が評価されます。赤字が続くと利益系指標が悪化し、Y点が低下します。
経営規模(X2)の平均利益額も、営業利益・経常利益が赤字になることで減少します。
赤字でも影響が小さい項目
一方で、技術力(Z)や社会性等(W)は財務数値とは独立して評価されます。技術職員数・保有資格・社会保険加入状況・建設機械の保有・防災協定などは赤字決算とは無関係に評価されます。
つまり、P点全体に占める赤字の影響は、Y点とX2の低下分に限られます。
よくある誤解
❌ 赤字決算だと経営事項審査を受けても無意味
✅ 赤字でも受審することで入札参加資格を維持できます。影響を受けない評点項目での改善を図ることが大切です。
❌ 1期赤字になったら翌年以降もずっと評点が低い
✅ 赤字が解消されれば翌期の審査で評点は回復します。継続的な黒字化が評点改善の基本です。
実務上の注意点
赤字決算が続くと純資産が減少し、最終的に債務超過に陥るリスクがあります。債務超過の状態では経営状況分析の評点が著しく低下するだけでなく、金融機関からの信用にも影響します。
また、赤字決算の原因が一時的なもの(大型損失の計上など)か構造的なものかによって、今後の対応策も異なります。専門家とともに経営改善の方向性を検討することが重要です。
まとめ
- 赤字決算はY点とX2に影響するが、Z点やW点には直接影響しない
- 赤字でも受審を継続し、入札参加資格を維持することが重要
- 黒字回復により翌期以降の評点は改善する
- 債務超過に至ると影響が大きいため、早期の経営改善が必要
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