コラム
2.102026
インボイス制度が建設業許可に与える影響とは|宇都宮市の建設会社が知っておくべき実務対応

2023年10月から始まったインボイス制度(適格請求書等保存方式)は、建設業界にも大きな影響を与えています。許可の取得・更新に直接関係するわけではありませんが、下請け取引の構造や消費税の申告・納税に関わる実務が変わりつつあります。宇都宮市・栃木県の建設業者様がインボイス制度を正しく理解し、適切に対応するための実務ポイントを解説します。
目次
インボイス制度とは何か
インボイス制度とは、消費税の仕入れ税額控除を受けるために「適格請求書(インボイス)」の保存を義務づける制度です。売り手(請求書の発行者)は適格請求書発行事業者として登録する必要があり、買い手(支払いを受ける側)は登録事業者が発行したインボイスを保存しないと、消費税の控除が受けられなくなります。
建設業においては、元請け業者が下請け業者に支払いをする際にインボイスが必要になります。下請け業者がインボイスを発行できない(登録していない)場合、元請けは支払った消費税の一部を仕入れ税額控除できなくなるため、取引関係に影響が生じる可能性があります。
建設業者に関係するインボイスの主な場面
①元請けが下請けに工事を発注する場面
元請け業者が下請けに支払う工事代金には消費税が含まれます。下請けがインボイス(適格請求書)を発行できない事業者(免税事業者)の場合、元請けは消費税の仕入れ税額控除の一部または全部が認められなくなります。
このため、多くの元請け業者が下請けに対して「インボイス登録済み事業者であること」を取引条件とするケースが増えています。免税事業者のままでいると、下請け受注が困難になるリスクがあります。
②一人親方・小規模業者が直面する選択
年間売上1,000万円以下の免税事業者(多くの一人親方が該当)は、インボイス制度の導入前は消費税を納める必要がありませんでした。しかし、インボイス登録(課税事業者になること)を選択しなければ、元請けとの取引で不利になる可能性があります。
「登録して課税事業者になる」か「登録せず免税のままでいる」かは、それぞれメリット・デメリットがあります。自社の売上規模や取引先の状況を踏まえて、税理士等と相談のうえ判断することが重要です。
③建設業許可との直接的な関係
インボイスの登録・未登録は、建設業許可の要件(経営業務の管理責任者・営業所技術者等(専任技術者)・財産的基礎)とは別の話です。許可の取得・更新自体に影響はありません。ただし、インボイス未登録により取引が減少すれば、財産的基礎(売上・利益)に影響する可能性があります。
インボイス登録事業者になる手続きと注意点
インボイスの発行事業者になるには、国税庁の「インボイス登録センター」または「e-Tax」にて「適格請求書発行事業者の登録申請書」を提出します。登録完了後は登録番号が発行され、請求書への記載が必要になります。
登録後は消費税の申告・納付義務が生じます。消費税の申告方法や税額の計算については、税理士にご相談ください。
インボイス対応と許可取得を並行して進める
建設業許可の取得を検討している段階で、インボイス登録も合わせて検討することをお勧めします。許可業者として取引の幅を広げる際に、インボイス未登録が足かせになる状況を避けられます。
Kanade行政書士事務所では、建設業許可申請に関する書類準備・申請手続きをサポートしています。インボイスに関する詳細は税理士等との連携をお勧めしますが、許可申請との進め方についてはお気軽にご相談ください。宇都宮市を中心に栃木県全域の建設業者様に対応しています。













