コラム
12.32025
専任技術者とは|建設業許可で求められる役割と要件を解説

営業所技術者等(専任技術者)とは、建設業許可を持つ会社が営業所ごとに必ず配置しなければならない、専門的な技術を持つ人のことです。「営業所技術者等」とも呼ばれます。建設業許可の要件のなかでも、経営業務の管理責任者(経管)と並んで重要な柱のひとつです。
「うちの会社に営業所技術者等(専任技術者)になれる人がいるか確認したい」「現場の技術者と何が違うの?」という疑問を持つ方は多いです。この記事では、営業所技術者等(専任技術者)の基本的な意味から要件・現場技術者との違い・退職時の対応まで、まとめて解説します。
目次
営業所技術者等(専任技術者)とは何か
営業所技術者等(専任技術者)は、建設工事の請負契約を締結する際に、技術的な観点から内容を適正に判断する役割を担う人です。営業所において工事内容の見積もりや契約に関わる技術的な判断をするため、営業所に常勤している必要があります。
建設業許可は業種ごとに取得するものですが、営業所技術者等(専任技術者)もその許可業種に対応した技術・資格・経験を持っていなければなりません。たとえば、電気工事業の許可を取りたいなら、電気工事に関する資格や実務経験を持つ人を営業所技術者等(専任技術者)として配置する必要があります。
建設業許可の仕組み全体を確認したい方は、建設業許可FAQ完全ガイドも参考にしてください。
一般建設業と特定建設業で要件が異なる
営業所技術者等(専任技術者)の要件は、一般建設業許可か特定建設業許可かによって異なります。
一般建設業の場合
一般建設業の営業所技術者等(専任技術者)には、次のいずれかが必要です。
- 国土交通大臣が認定する資格(施工管理技士・建築士・電気工事士など)を保有している
- 許可を受けようとする業種に関連する学科を卒業し、大学・高等専門学校卒なら3年以上、高校・中等教育学校卒なら5年以上の実務経験がある
- 許可業種の実務経験が10年以上ある
実務経験で要件を満たす場合は、その期間を証明する書類(請負契約書・注文書・請書など)を準備する必要があります。
特定建設業の場合
特定建設業の営業所技術者等(専任技術者)には、一般建設業より厳しい要件が課されます。原則として、1級の国家資格(1級施工管理技士・1級建築士など)か、国土交通大臣が認定した資格が必要です。実務経験のみで特定建設業の営業所技術者等(専任技術者)になれる業種は限られています。
営業所ごとに配置が必要
営業所技術者等(専任技術者)は営業所ごとに配置しなければなりません。本店と支店の両方で同じ業種の許可を取る場合は、それぞれの営業所に営業所技術者等(専任技術者)が必要です。
「常勤」であることも条件のひとつで、その営業所に継続的・日常的に勤務していることが求められます。そのため、2つの営業所を1人の営業所技術者等(専任技術者)が掛け持ちすることは、原則できません(同一の営業所であれば複数業種を兼任することは可能です)。
現場の主任技術者・監理技術者との違い
混同されやすいのが、工事現場に配置される主任技術者・監理技術者との違いです。
営業所技術者等(専任技術者)は「営業所」に配置される技術者であり、契約や見積もりに関わる技術的判断を担います。一方、主任技術者・監理技術者は「工事現場」に配置される技術者であり、施工の品質や安全を管理する役割を持ちます。
原則として、営業所技術者等(専任技術者)は工事現場の主任技術者・監理技術者と兼任することができません。ただし、工事現場が営業所に近い場合など、一定の条件を満たせば例外的に兼任が認められることがあります。
営業所技術者等(専任技術者)が退職したときの対応
営業所技術者等(専任技術者)が退職・死亡・解任などによって不在になった場合、会社は速やかに後任を確保し、2週間以内に変更届を提出しなければなりません。後任が見つからないまま放置すると、許可要件を欠いた状態が続き、最終的には許可取り消しになるリスクがあります。
退職が突然のことだと後任探しは難しいため、日頃から社内で営業所技術者等(専任技術者)になれる資格・経験を持つ人材を育成・確保しておくことが重要です。退職時の具体的な手続きや対応策については、営業所技術者等(専任技術者)退職時の対応手順で詳しく解説しています。
営業所技術者等(専任技術者)の要件は、資格・学歴・実務経験の組み合わせによって判断が複雑になることも少なくありません。行政書士かなでオフィスでは、営業所技術者等(専任技術者)として誰を選べばよいかの確認から、必要書類の収集・申請手続きまでサポートしています。「要件を満たす人がいるか自信がない」「退職者が出て困っている」という方は、ぜひ一度ご相談ください。










