コラム
2.162025
宇都宮の相続手続き解説シリーズ 第6回 | 財産目録の作り方と預貯金・株式・自動車の名義変更ポイント

宇都宮の相続手続き解説シリーズ 第6回
財産目録の作り方と預貯金・株式・自動車の名義変更ポイント
栃木県宇都宮市のKanade(かなで)行政書士事務所です。
このシリーズでは、相続に関する基本的な手続きを、一つずつ丁寧に解説しています。
第6回は、「財産目録(遺産目録)」の作り方と、各財産の名義変更ポイントについて詳しくご紹介します。
「そもそも財産目録って必要?」「名義変更って具体的に何をするの?」そんな疑問に丁寧に、そして実務に即してお答えします。
目次
財産目録(遺産目録)とは?
財産目録とは、被相続人が亡くなった時点で持っていた財産を一覧表に整理したものです。銀行口座、不動産、株式、自動車、現金、貸付金などすべて財産をリストアップしたものです。
なぜ財産目録が必要なのか?
・相続人間で遺産の内容を正確に把握するため
・遺産分割協議をスムーズに進めるため
・相続税申告が必要な場合の基礎資料になるため
・各種名義変更手続きの準備資料になるため
✅ 財産の全体像が見えることで、相続の「漏れ」や「もめ事」の防止に役立ちます。
財産目録の基本構成
項目 | 内容の例 |
---|---|
預貯金 | ○○銀行 ○○支店 普通預金 口座番号×××× |
不動産 | 宇都宮市○○町1-2-3 登記簿記載 |
株式・投資信託 | ○○証券 ○○ファンド 100口 |
自動車 | 車種:○○ ナンバー:宇都宮300あ12-34 |
現金・その他 | 手元現金、未回収貸付金など |
財産目録を作るときの注意点
-
正確な情報を記載すること(特に口座番号や不動産地番など)
漏れなくリストアップすること
現金や少額の財産もきちんと記載すること
評価額(相続税の申告が必要な場合)は税理士に確認を依頼
🔗 財産目録の作成時は、相続人調査も並行して進めましょう。
👉 第1回|相続人の調べ方|戸籍収集の基本と注意点
預貯金・株式・自動車など各財産の名義変更ポイント
預貯金の名義変更(払い戻し)
・銀行へ亡くなったことを連絡し、口座凍結後に手続きを開始
・相続人全員の合意(遺産分割協議書など)が基本的に必要
・必要書類:戸籍謄本、印鑑証明書、遺産分割協議書など
🔗 銀行口座の手続き流れはこちら
👉 第4回|銀行口座の相続手続きとは?必要書類と流れをわかりやすく解説
株式・投資信託の名義変更
・証券会社へ死亡届を提出し、口座ロック後に手続き
・名義変更または売却による清算が選択肢
・株式の名義変更には、相続関係書類一式が必須
🔗 証券口座の手続きはこちら
👉 第5回|証券口座・株式の相続手続きとは?流れと注意点を解説
自動車の名義変更(相続による移転登録の手続き)
被相続人(亡くなった方)名義の自動車は、そのままでは正式に運転したり売却したりすることができません。相続が発生した場合は、相続による「移転登録」手続きを行い、正式に新しい所有者(相続人)へ名義変更する必要があります。
ここでは、普通車と軽自動車それぞれの基本的な手続きについて、わかりやすく解説します。
普通車(自家用乗用車など)の相続手続き
手続き先:運輸支局(陸運局)が窓口となります。
必要書類
・被相続人の戸籍謄本(出生から死亡まで記載されたもの)
・相続関係説明図(任意形式でOK)
・遺産分割協議書(自動車を誰が相続するか明記)
・車検証(自動車検査証)
・新所有者(相続人)の印鑑証明書(発行後3か月以内)
・自動車税・自動車取得税申告書(運輸支局で入手・提出)
✅ ナンバー変更がない場合でも、名義変更手続きは必須です。
軽自動車(軽乗用車・軽トラックなど)の相続手続き
手続き先:軽自動車検査協会で手続きを行います。
必要書類
・被相続人の戸籍謄本(死亡が確認できるもの)
・車検証
・遺産分割協議書(基本的に求められるが、相続人全員が同一世帯なら省略できる場合あり)
・認印(実印は不要)
・申請依頼書(代理人が手続きする場合)
✅ 軽自動車は、普通車に比べて手続きが簡略化されており、認印で手続き可能です。
名義変更の流れ|基本ステップ
1.必要書類を準備する
2.普通車の場合は運輸支局、軽自動車の場合は軽自動車検査協会で申請する
3.書類審査後、新しい車検証を受け取る
4.自動車税の名義変更手続きもあわせて行う
✅ 申請の際には、旧所有者(被相続人)の車検証を忘れずに持参しましょう。
注意しておきたいポイント
ナンバー変更について
管轄する運輸支局が変わる場合には、ナンバープレートの変更(希望ナンバー申請も可)が必要です。
ローンが残っている場合
所有権留保(ローン会社名義)の場合は、別途、譲渡証明書や完済証明書が必要になります。事前にローン会社へ連絡して確認しましょう。
車検切れの場合
車検が有効期限切れの場合は、移転登録とあわせて継続検査(車検)を受ける必要があります。
自動車の相続も早めの名義変更を
自動車は、預貯金や不動産と違い、日常的に使用する資産であるため、名義変更を後回しにするとさまざまなリスクが生じます。
・自動車税の課税先が旧所有者のままになる
・万一の事故時に保険や責任問題が発生する
・売却や廃車手続きができなくなる
こうしたトラブルを防ぐためにも、相続が発生したら、できるだけ早く名義変更の手続きを進めることが大切です。
Kanade行政書士事務所のサポート内容
相続手続きの基本サポート
・相続人調査(戸籍収集・特定)
・財産目録(遺産目録)の作成
・相続関係説明図・法定相続情報一覧図の作成
・遺産分割協議書の内容・案分作成
金融機関・証券会社などへの手続きサポート
・証券会社向けの相続手続き書類作成
・必要書類・名義変更等サポート
安心できるサポート体制
・初回相談無料
・宇都宮市を中心に、柔軟かつスピーディーな対応
・必要に応じて、司法書士・税理士との連携によるワンストップ支援も可能です。
まとめ|財産を「見える化」して名義変更をスムーズに
相続手続きは、財産の全体像を把握するところからスタートです。財産目録をしっかり作成し、預貯金・株式・自動車など、ひとつひとつ名義変更を進めることで、スムーズな相続手続きにつながります。
Kanade(かなで)行政書士事務所では、はじめて相続手続きをされる方にも、わかりやすく丁寧にサポートいたします。どうぞお気軽にお問い合わせください。
次回|第7回はこちら!
👉 相続手続きが初めての方は、10回シリーズでわかりやすく解説した
[相続手続き解説シリーズまとめページ]をご覧ください。