コラム
2.202025
宇都宮の相続手続き解説シリーズ 第10回 |相続後の届出とデジタル遺産整理について

宇都宮の相続手続き解説シリーズ 第10回
相続後の届出とデジタル遺産整理について
栃木県宇都宮市のKanade(かなで)行政書士事務所です。
このシリーズでは、相続に関する基本的な手続きを、一つずつ丁寧に解説してきました。
いよいよ最終回、第10回は、「相続後に必要な各種届出」と「近年重要性が増しているデジタル遺産の整理」についてわかりやすくご紹介します。
目次
相続後に必要な各種届出とは?
葬儀・納骨が終わったあとも、さまざまな「届出」や「整理手続き」が必要です。手続きを忘れると後でトラブルになったり、余計な費用負担が発生することもあります。
【主な届出・整理項目】
内容 | 手続き先 |
---|---|
年金の受給停止・未支給年金の請求 | 日本年金機構(年金事務所) |
健康保険・介護保険の資格喪失届 | 市区町村役場 |
住民票・戸籍の届出 | 市区町村役場 |
所得税の準確定申告 | 税務署 |
相続税の申告・納付(必要な場合) | 税務署 |
銀行口座の解約・名義変更 | 各金融機関 |
不動産の相続登記 | 法務局 |
自動車の相続名義変更 | 運輸支局 |
✅ それぞれ「期限があるもの」と「できるだけ早く進めたほうがいいもの」があります。
栃木県宇都宮市のおくやみコーナーの活用
栃木県宇都宮市では、2025年2月3日より、死亡後の各種手続きをサポートする「おくやみコーナー」を開設しています。このコーナーは、遺族の手続き負担を軽減するための予約制窓口です。
宇都宮市おくやみコーナーとは?
「おくやみコーナー」は、故人が宇都宮市に住民登録をしていた場合に、遺族が必要な手続きを円滑に進められるよう支援する窓口です。死亡届提出後、戸籍や住民票に死亡の事実が記載されるまでに時間がかかるため、手続きは死亡届提出後、約2週間経過してからの予約が推奨されています。
✅開設時間
平日:午前8時30分~午後5時15分
休業日:土日祝日・年末年始
✅利用対象者
故人が宇都宮市に住民登録をしていた場合に、その手続きを行う遺族の方が対象です。
✅予約方法
完全予約制です。来所希望日の4営業日前までに予約が必要です。
予約は、宇都宮市公式ウェブサイトの「おくやみコーナーのご案内」ページから行えます
✅お問い合わせ先
市民まちづくり部 市民課 電話番号:028-632-2263
*「おくやみコーナー」の詳細や予約については、以下の宇都宮市公式ウェブサイトをご覧ください。
🔗 「おくやみコーナー」を開設します|宇都宮市公式Webサイト
併せて活用したい「おくやみガイドブック」
宇都宮市では、相続や各種手続きをわかりやすく整理した「おくやみガイドブック(冊子)」も配布・公開しています。
このガイドブックには、相続・税金・年金などの必要な届出一覧、関係窓口や問い合わせ先などが丁寧にまとめられており、手続きの全体像を把握するのにとても便利です。
✅ 「おくやみコーナー」とあわせて活用すると、手続きの漏れや重複を防ぐのに役立ちます。
ご家族を亡くされた直後は、心身ともに大変な時期ですが、こうした行政のサポートをうまく活用することで、手続きの負担を少しでも減らすことができます。Kanade行政書士事務所でも、相続に関する必要書類の整備や各種名義変更のサポートを行っておりますので、お気軽にご相談ください。
新たな課題のデジタル遺産の整理
近年、スマートフォンやPCを通じて多くの人が利用しているオンラインサービス。その中で生まれたデータや契約・財産は「デジタル遺産」と呼ばれ、相続や遺品整理において新たな課題となっています。
「通帳も見当たらないし、遺族には何もわからなかった…」と見落とされがちで、相続手続きの中でも「見えない資産」と言われています。気が付かないという事態を避けるためにも、今こそ知っておきたい「デジタル遺産」の実態と対策を詳しくご紹介します。
デジタル遺産とは?
デジタル遺産とは、故人がインターネットやデジタル機器を通じて所有・利用していたデータや契約、財産のことを指します。これには金融資産だけでなく、趣味のサービスやSNS、クラウドに保存された写真なども含まれます。
【例】デジタル遺産の主な種類と具体例
種類 | 具体例 |
---|---|
ネット銀行口座 | 楽天銀行、住信SBIネット銀行、イオン銀行など |
ネット証券口座 | 楽天証券、SBI証券、松井証券、auカブコム証券、マネックス証券など |
キャッシュレス決済 | PayPay、楽天ペイ、d払い、LINE Payなど |
サブスクリプション | Netflix、Amazon Prime、Apple Music、YouTube Premium |
SNSアカウント | Facebook、Instagram、X(旧Twitter)、LINEなど |
暗号資産(仮想通貨) | ビットコイン、イーサリアムなど(取引所に口座がある場合) |
【補足】ネット銀行とネット証券も重要なデジタル遺産です
ネット銀行口座について
ネット銀行(例:楽天銀行、住信SBIネット銀行、イオン銀行など)は、通帳が存在せず、すべてがオンラインで管理されるため、家族が存在に気づかないまま放置されるリスクがあります。
ネット銀行の相続手続きでは、
・金融機関への死亡連絡
・必要書類(戸籍謄本、遺産分割協議書など)の提出
・払戻しや名義変更の手続きが必要です。
🔗 詳しくは
👉銀行口座の解約手続きの流れと必要書類
ネット証券口座について
ネット証券(例:楽天証券、SBI証券、松井証券、マネックス証券など)は、株式・投資信託・現金残高といった財産を保有する資産口座です。
相続時には、
・証券会社への連絡
・資産の名義変更(移管)または売却手続き
・遺産分割協議書に基づく手続き
などが必要になります。
紙の通帳がないため、存在に気づかず資産を失うリスクもあります。
🔗ネット証券口座の相続については
👉証券口座の解約手続き|必要書類と手続きの注意点
で詳しく解説していますので、ぜひご参照ください。
デジタル遺産に関するよくあるトラブル
-
支払いが続いていた
→ サブスクやクラウド利用料など、家族が気づかないまま口座引き落としが継続 -
解約ができない
→ 本人以外のログインができず、カスタマーサポートにも対応してもらえない -
資産を失った
→ 暗号資産の口座にアクセスできず、パスワードが不明なため資産を引き出せない
📌 実際、「パスワードがわからない」「存在自体知らなかった」という声が多く、手続きに非常に時間がかかったり、場合によっては完全に失われてしまうこともあります。
デジタル遺産の整理|基本的な流れ
-
利用サービスの洗い出し
→ メール、スマホ、ブラウザの履歴などから、利用していたネットサービスを把握する。 -
解約手続き・削除申請
→ サブスクやSNSはそれぞれの手順に従って停止・削除。SNSによっては追悼モードや凍結依頼が必要な場合も。 -
資産があるものは相続手続きへ
→ ネット銀行や暗号資産などは、遺産分割協議書や戸籍を添えて所定の手続きを行う。 -
ログイン情報の調査と整理
→ パスワード管理アプリ・紙のメモ・遺品の中の端末から手がかりを探す。
【重要】生前にできる対策|“見えない資産”を見える化しよう
トラブルの多くは、生前に情報が共有されていないことが原因です。終活の一環として、次のような対策を検討しましょう。
✅ デジタル遺産ノートをつくる
・利用中のネットサービスやアプリ、ID・ログイン情報を一覧化
・預貯金や不動産と並ぶ「資産リスト」の一部として保管
💡 書面でもデジタルでもOK。エンディングノートの一部に含めるのもおすすめです。
✅ 必要なものだけ共有しておく
・家族に最低限「何を使っているか」だけでも伝えておく
・特にネット銀行、暗号資産、スマホのロック解除パスワードは要注意
✅ 定期的な見直し
・サービスの追加・解約に応じて情報を更新
・スマホやクラウドの写真・ファイルも、必要に応じて整理
デジタル遺産の対策は、これからの「安心相続」に欠かせません
これからの時代、財産は「紙や通帳だけではなく、データの中にも存在する」時代になりました。
大切なデジタル財産を守ること、そして遺された家族に余計な負担やトラブルをかけないことは、これからの相続において欠かせない視点です。
デジタル遺産の整理と対策は、単なる事務手続きではありません。人生をよりよく生きるための、大切な未来への準備。そして、これからを自分らしく歩むための、前向きな終活のひとつです。
早めに整理を進めることで、ご自身も安心でき、家族もスムーズに手続きを引き継ぐことができます。
Kanade行政書士事務所のサポート内容
相続手続きの基本サポート
・相続人調査(戸籍収集・特定)
・財産目録(遺産目録)の作成
・相続関係説明図・法定相続情報一覧図の作成
・遺産分割協議書の内容・案分作成
遺言執行者支援・代行
・遺言執行者のサポート、遺言執行者業務
・銀行・証券会社・法務局への相続手続き代行
・必要に応じた司法書士・税理士との連携
安心できるサポート体制
・初回相談無料
・宇都宮市を中心に柔軟かつスピーディー対応
・地元密着型の専門サポート
まとめ|「手続きの締めくくり」で安心を
相続後は、名義変更だけでなく、各種届出・デジタル遺産整理まで含めて「きちんと完了」させることが大切です。
Kanade(かなで)行政書士事務所では、最後の一歩まで、丁寧に、寄り添いながらサポートいたします。
どうぞお気軽にご相談ください。
宇都宮の相続手続き解説シリーズ【完結】!
ここまで10回にわたり、相続に関する基本手続きの流れをわかりやすく解説してきました。
このシリーズが、終活・相続を考えるすべての方の一助になれば幸いです。
👉 相続手続きが初めての方は、10回シリーズでわかりやすく解説した
[相続手続き解説シリーズまとめページ]をご覧ください。