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コラム
12.232025
JV(共同企業体)で入札する場合の建設業許可の注意点|宇都宮市の中小建設会社向け実務解説

JV(共同企業体)で入札する場合の建設業許可の注意点|宇都宮市の中小建設会社向け実務解説
公共工事や大型工事の入札に参加する際、「JV(共同企業体)」という形態を選択する建設会社は少なくありません。特に中小規模の建設会社では、単独では受注が難しい工事でも、JVを組むことで参加できるケースがあります。
一方で、JVでの入札には建設業許可に関する独特のルールがあり、理解が不十分なまま進めると入札自体が無効になることもあります。この記事では、宇都宮市の実務を踏まえながら、JVで入札する際に建設業許可について注意すべきポイントを整理します。
目次
そもそもJV(共同企業体)とは
JVとは、複数の建設会社が一時的に共同で工事を請け負うために結成する事業体のことです。正式には「共同企業体」と呼ばれます。会社を新設するわけではなく、あくまで既存の会社同士が契約によりチームを組む形になります。
JVには主に次の種類があります。
・特定JV(大型公共工事向け)
・経常JV(継続的な共同受注)
入札案件の規模や発注者の条件により、どの形態が認められるかが決まります。
JVでも建設業許可は各社ごとに必要
最も重要なポイントは、JVを組んでも「建設業許可は各参加会社ごとに必要」という点です。JV自体が許可を取得するわけではありません。参加するすべての会社が、次の条件を満たしている必要があります。
・対象工事の業種について建設業許可を保有している
・有効期限内の許可である
・営業所の要件を満たしている
一社でも許可要件を満たしていない場合、そのJVは原則として入札に参加できません。
業種区分の不一致に注意
JV案件では、工事内容に応じた業種の許可が必要になります。たとえば、土木一式工事であれば土木工事業、電気工事を含む場合は電気工事業など、業種の一致が求められます。実務でよくあるのが、次のようなケースです。
・主たる業種は許可を持っているが付帯工事の業種がない
・一部の構成会社が別業種しか許可を持っていない
入札公告に記載されている業種要件は、事前に必ず確認する必要があります。
経営事項審査(経審)の扱いも重要
公共工事のJVでは、経営事項審査(経審)の点数が参加条件になることがほとんどです。JVの場合でも、各社がそれぞれ経審を受けている必要があります。また、発注者によっては、
・構成員すべてに一定点数以上を求める
・代表会社のみ高得点を求める
など条件が異なります。建設業許可だけでなく、経審の状況もあわせて確認することが不可欠です。
JV協定書と許可内容の整合性
JVを組成する際には「JV協定書」を作成します。この協定書には、工事内容、役割分担、代表会社、出資割合などが記載されます。実務では、次の点に注意が必要です。
・許可業種と協定書の工事内容が一致しているか
・役割分担が無許可業種になっていないか
・代表会社の業種要件を満たしているか
形式だけ整えても、許可内容と矛盾していると入札資格を失うことがあります。
宇都宮市の中小建設会社でよくある失敗例
実務では、次のようなトラブルが見られます。
・許可業種が足りないままJVを組んでしまった
・経審の点数が足りず参加できなかった
・構成会社の許可期限が切れていた
・協定書の内容が許可業種と合っていなかった
これらは入札直前になって発覚することも多く、修正が間に合わないケースもあります。
JV入札は事前の許可確認がすべて
JVでの入札は、単独入札よりも確認事項が多くなります。特に次の点は、早い段階で整理しておくことが重要です。
・各社の許可業種
・許可の有効期限
・経審の状況
・JVでの役割分担
これらを事前に確認することで、入札直前のトラブルを防ぐことができます。
まとめ
JV(共同企業体)は、中小建設会社にとって受注の幅を広げる有効な手段です。しかし、建設業許可の要件を正しく理解していなければ、せっかくの機会を逃すことにもなりかねません。特に、
・各社が適切な業種の許可を保有しているか
・経審を受けているか
・協定書と許可内容が一致しているか
これらを事前に確認し、計画的に準備することが成功のポイントです。
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