コラム

第4回|「自分の死後、配偶者が心配…」宇都宮の行政書士が考える老後安心の遺言書とは?

私は、栃木県宇都宮市で行政書士をしております。
公正証書遺言の作成や、相続・終活のご相談を中心に、ご高齢の方やそのご家族と日々向き合っています。

今回のテーマは、「自分が先に亡くなった後、配偶者が困らないように備えておきたい」というご相談に基づいた、“老後安心の遺言設計”についてです。

特に、子どもがいないご夫婦や、再婚家庭、配偶者に持病があるご家庭などで不安を抱える方にとって、遺言書は「想いをカタチにする大切な備え」になります。

 「自分が先に亡くなったら、配偶者はどうなるんだろう…」

老後を迎えたご夫婦の間では、よくこんなお話が出てきます。

・もし自分が先に亡くなったら、夫(妻)はちゃんと生活できるだろうか?
・名義は自分だけど、家や預金は全部相手に使ってほしい。
・兄弟が財産を主張してきたら、困らせてしまうかもしれない。

こうしたお悩みは、遺言書を活用することで、しっかり解消することができます。

 【よくある事例】子どもがいない夫婦の“想定外”

宇都宮市内にお住まいのご夫婦からご相談をいただいた際のお話です。
奥様が病気療養中で、ご主人が看病をされていました。

「自分に何かあったとき、妻が安心して生活できるようにしてあげたい。」
というご主人のご希望で、全財産を奥様に相続させる公正証書遺言を作成しました。

もしこのご家庭に遺言がなければ、法定相続人であるご主人のご兄弟が相続分を主張することも可能です。
その場合、奥様が長年住んでいた家に住み続けられなくなる、ということも現実に起こりえます。

「遺言書を作ってくれたお陰で、気持ちが楽になった。」と後日、奥様から感謝の言葉をいただきました。

 なぜ「遺言書」が必要なのか?

相続は、民法で定められた法定相続が基本となります。
ですが、それが「残された配偶者にとって最も良い形」とは限りません。

遺言書があることで――

・配偶者にすべての財産を相続させることができる。
・兄弟姉妹など他の相続人の関与を避けられる。
・不動産や預貯金の名義変更がスムーズになる。
・医療費や介護費用の支払いにすぐ使えるお金が確保できる。

このような安心のメリットがあるのです。

 「安心設計」の遺言とは?

遺言書と言っても、ただ「〇〇に全財産を相続させる」と書くだけではありません。(場合によっては、このような内容になることもあります。)
行政書士としてご提案するのは、配偶者の生活・法的手続き・感情面すべてをサポートする“遺言設計”です。

以下のようなポイントを含めると、より効果的です。

① 財産の内容を丁寧に整理して記載
不動産・預金・株式・保険などを具体的に書くことで、手続きがスムーズになります。

② 「付言事項」で思いを伝える
法的効力はないものの、「ありがとう」「この人に任せたい」といった言葉は、心の支えになります。

③ 遺言執行者の指定
手続きを代わりに進めてくれる人(専門家など)を指定することで、配偶者の負担を減らせます。

 公正証書遺言で、より安心を

特に高齢の方には、公証人と行政書士が関与する「公正証書遺言」をおすすめしています。

・法的に強い証明力がある
・紛失・改ざんのリスクがない(原本は公証役場に保管)
・相続開始後すぐに手続きが始められる

「せっかく作ったのに無効だった…」ということもなく、安心・確実な遺言として活用できます。

 最後に|大切な人を守るための、やさしい備え

「自分の死後、大切な配偶者が安心して暮らせるようにしておきたい。」
そのお気持ちに、行政書士として全力でお応えしたいと思っています。

・子どもがいないご夫婦
・再婚された方
・ご家族と疎遠な方
・配偶者の生活を第一に考えたい方

にこそ、遺言書という“やさしい備え”が本当に必要です。

「まだ元気だけど、そろそろ考えてみようかな。」
そう思ったときが、始め時です。


 ■ ご相談はお気軽にどうぞ(初回無料)

栃木県宇都宮市周辺で、遺言書の作成サポートをご希望の方は、ぜひご連絡ください。丁寧にお話を伺い、ご相談者様に合わせた“安心設計”をご提案いたします。
また、ご家族様からのお問い合わせも増えています。お気軽にご相談ください。

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