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コラム
1.262026
相続相談で見逃されがちな「金融資産」の分配リスク ― 預貯金・証券がトラブルになりやすい理由 ―

相続相談で見逃されがちな「金融資産」の分配リスク― 預貯金・証券がトラブルになりやすい理由 ―
相続というと、不動産の分け方に注目が集まりがちです。しかし実務の現場では、
実は「預貯金や証券などの金融資産」が原因でトラブルになる
というケースも少なくありません。この記事では、相続相談で見落とされやすい金融資産の分配リスクについて整理します。
目次
金融資産は「分けやすい」からこそ揉めやすい
預貯金や証券は、
・金額がはっきりしている
・換金しやすい
・誰でも使える
という特徴があります。
その一方で、「公平に分けるべき」、「自分も同じ額をもらう権利がある」という意識が強く働きやすく、感情的な対立が生まれやすい財産でもあります。
よくある金融資産トラブルの例
① 生前に引き出したお金をめぐる対立
「介護のために引き出した」「生活費として使った」と説明しても、使い込みではないか、勝手に取ったのでは。と疑われてしまうことがあります。
② 口座の存在を知らなかった
相続後に、新しい通帳が見つかる、証券口座が判明することで、「隠していたのでは」という不信感につながるケースもあります。
③ 使い道が不明確なまま話が進む
金融資産は、使い道の証明が難しい場合もあります。説明ができない状態だと、不公平感、不信感が積み重なりやすくなります。
なぜ金融資産は特にトラブルになりやすいのか
理由は大きく3つあります。
数字で比較しやすい
すぐ現金化しやすい
管理状況が本人以外に見えにくい
不動産のように「分けにくい」財産よりも、目に見える形で差が出やすいことが原因です。
リスクを下げるための現実的な対策
① 口座一覧を残しておく
銀行名、支店名、口座の種類だけでも整理しておくと、後の調査負担が大きく減ります。
② 使途をメモしておく
生前に大きなお金を動かす場合は、何のためにいつ、どれくらい。を簡単に記録しておくことで、誤解を防ぎやすくなります。
③ 遺言書で分配方法を明確にする
金融資産こそ、
「誰に、いくら」
をはっきりさせておくことが有効です。
行政書士が支援できる場面
行政書士は、
・財産一覧の作成支援
・相続関係説明図の作成
・遺産分割協議書の作成
・遺言書作成の支援
などを通じて、金融資産を含めた相続全体の整理を行います。
まとめ
金融資産は、分けやすい、見えにくい、感情が絡みやすいという特徴から、相続トラブルの原因になりやすい財産です。
・口座の整理
・記録を残す
・遺言書で意思を示す
こうした小さな準備が、家族の不信感や対立を防ぐことにつながります。














