コラム

建設業許可と経営事項審査の違いとは

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建設業を営む会社から「許可は持っているのに、なぜ公共工事に入れないのか」という相談を受けることがあります。建設業許可と経営事項審査は別の制度であり、混同されやすい点のひとつです。

結論から言うと、建設業許可は建設工事を請け負うための「資格」であり、経営事項審査は公共工事の入札に参加するための「審査」です。許可を持っているだけでは、公共工事の元請になることはできません。

建設業許可とは

建設業許可は、一定規模以上の建設工事を請け負うために必要な行政庁からの許可です。

建設業法に基づき、500万円以上の工事(建築一式工事は1,500万円以上または延床面積150㎡以上の木造住宅)を請け負う場合に必要となります。

許可がなければ、民間・公共を問わず一定規模以上の工事を受注することができません。

経営事項審査とは

経営事項審査(経審)は、公共工事を元請として直接受注したい建設業者が受ける審査です。

経営規模・経営状況・技術力・社会性などを数値化し、総合評定値(P点)として算出します。

この点数をもとに、各発注機関が入札参加資格を審査します。

2つの制度の関係

| 項目 | 建設業許可 | 経営事項審査 |

|——|———–|————|

| 目的 | 工事を請け負う資格 | 公共工事入札への参加 |

| 対象 | 民間・公共すべて | 公共工事の元請のみ |

| 有効期限 | 5年(更新制) | 1年7か月 |

| 前提条件 | なし | 建設業許可が必要 |

よくある誤解

❌ 建設業許可を取れば公共工事に入札できる
✅ 許可取得後、さらに経営事項審査を受け、各発注機関の入札参加資格申請が必要です。
❌ 経営事項審査を受ければ許可は不要
✅ 経営事項審査を受けるには建設業許可の取得が前提条件です。許可なしでは受審できません。

実務上の注意点

経営事項審査は、建設業許可の取得・維持が前提です。

許可の更新を忘れたり、決算変更届の提出が遅れたりすると、経審の受審自体ができなくなります。

公共工事への参入を検討している場合は、許可の維持管理と経審の準備を並行して進めることが重要です。

まとめ

  • 建設業許可は工事を請け負うための資格。民間・公共問わず必要
  • 経営事項審査は公共工事の元請参入のための審査。許可が前提
  • 2つは別制度であり、公共工事を受注するには両方が必要
  • 経審の有効期限は1年7か月。毎年の継続が必要

公共工事への参入を考え始めた段階で、まず現状の許可状況を整理することをおすすめします。


Kanade行政書士事務所では、宇都宮市を中心に、栃木県全域に対応しています。

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