コラム

法の勉強が教えてくれた「生き方」のヒント~暮らしと制度をつなぐ、私なりの歩み~

これまで私は、あまり自分自身のことをブログに書くことはありませんでした。日々の業務や制度の内容が中心で、「私の想い」を綴る機会は、ほとんどなかったように思います。でも今回は少しだけ、歩んできた道のりと、学びの中で見つけた「気づき」を、自分の言葉で綴ってみようと思います。

行政書士という仕事に出会う前、私は家庭を大切にしながら、専業主婦として日々を送っていました。けれど、あるときふと、もっと自分の力でできることを広げてみたいと思うようになりました。自分の人生を、自分の手で組み立てていくような、そんな挑戦がしてみたかったのかもしれません。
人生は一度きりですからね。

そんな中で出会ったのが、「行政書士」という資格でした。法律の世界とは少し距離があった私にとって、最初は戸惑いの連続。でも、勉強を進めていくうちに、少しずつ見えてきたものがありました。

もしかすると、法律とは「暮らしと社会を支えるためのルール」なのではないか。そしてその背景には、誰かが困らないように、誰かの未来が守られるようにという「人の思い」があるのではないかと感じるようになりました。

行政書士の資格を目指して始めた学びは、単に試験に合格するためのものではありませんでした。それは、「自分はどう生きたいか」「誰の役に立ちたいか」を考えるプロセスでもあったように思います。

今、私は行政書士として、宇都宮で「Kanade行政書士事務所」を運営しています。相続や遺言、建設業をはじめとする各種許認可申請や法人設立など、さまざまな場面で必要とされる方に寄り添う仕事をしています。

手続きを迅速かつ丁寧に行うことは、専門家として当然の務めだと考えています。そのうえで私が常に感じているのは、ひとつひとつの手続きが、その方の人生に大きく関わる節目であるということ。そうした場面に関わらせていただくたびに、自分の役割の重みをあらためて感じ、気持ちが引き締まる思いがします。

行政書士としての仕事を重ねる中で、私は「この仕事という枠を超えて」、生き方そのものや、物事の捉え方、そして社会の中での自分の役割を考えるようになりました。制度や法律を学ぶことは、誰かのために役立つための準備であると同時に、自分自身を見つめ直す時間でもあったのだと思います。
そして今もなお、日々の仕事を通して、その学びは続いています。

制度や法律という「かたち」のあるものと、人の心や暮らしという「かたちのないもの」をつなぐこと。
それが、私がこの仕事に込めている意味であり、これからも変わらず大切にしていきたいことです。

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